最終更新日*2020/12/14*文字装飾ミス修正

回想録

本編の後日談です。


第4話「最後のコフレ・ノワール」

なぜか突然大流行の「欠片探し」。その原因は??



今回の登場人物

ロディ
オレアルとは深い因縁で結ばれた間柄で、彼が戦神だったとき、悪神として付き従ったのが最初の出会いだった。今世では好奇心旺盛な子供魔術師として、やはり彼のお供をする運命に。
レイラ
光属性のヒーラーという聖女のような設定だが、彼女ほど闇の奥深くまで堕落した過去世を持つ女性はおそらくいない。現在某所で瞑想のトレーナーをしているらしい。
フレッド
レイラの双子の兄。かつて神官として祭司長オレアルに仕えた過去世もある。
欠片
沈黙神の露払いとして世界にばらまかれた小さな布石たち。緩衝材であり中和剤である彼らの犠牲がなかったら、世界は沈黙神の出現とともに粉々になっていただろう。
沈黙神
ただ一つの正当な論理には言葉がない。それは物質を否定し、世界を無に帰す力そのもの。彼こそが「無属性」の正体であり、来たる新世界の主人である。
ロアルド
流行に敏感なミーハー青年。
衛兵
傭兵暮らしで心荒む日々を送っていた男。
赤シャツ
深層ダンジョンでは、欠片狩りに精を出していた山師の一人だったが…。
コフレ・ノワール
高価な装飾品。黒檀に金細工を施した美しい小箱で、即死を完全に防ぐ優れもの。蓋も鍵穴もなく、中に何が入っているのかは誰も知らない。
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1- 欠片を求めて

ロアルド
あ!
見つけたっ!
ロアルド
しーっ!
静かに!
ロアルド
…………
…………


パシャッ。

ロアルド
…………んよしっ!
8人目ゲーーーット!
ロディ
あ。占い師のお兄さんだ。
なにしてるの?
ロアルド
やあ、君か!
ねえ、見た、今の?!
ロディ
今のって……
欠片のことかな?
ロアルド
ほらっ!
じゃーーん♪!
ロディ
これ、今撮った写真?
いったい何を撮ったの?
あの岩かな?
ロアルド
違うよ。ほら、ここ!
よく見て!
ロディ
んー……。
……ああ、欠片が小さく映ってるね?
ロアルド
これだけじゃないよ!
これも! ……これも、ほら!
ロディ
あれー。10Fまで行ったんだぁ。
大丈夫だった?
あそこはまだ危険じゃない?
ロアルド
いいや、全然。
若い女の子がキャーキャー言って、
ドワーフを追いかけまわしていたよ。
ただ、欠片の出現率は、
深く潜れば潜るだけ多くなるって噂だ。
ロディ
ふーん…。
ロアルド
さあ、こうしちゃいられない。
今日じゅうに10人目ゲットするぞ!
ロディ
ねえ、そんなに欠片に会いたいのなら、
僕が呼び出し方を……
ロディ
……
あー。行っちゃった…。
ロディ
あんなに夢中になって…

でも、欠片に悪さしようってわけじゃなさそうだし、
まぁ、いいか…


───ぐいっ。

ロディ
★!
痛ッ!
ロディ
誰だい、急に腕を引っ張ったりして!
衛兵
あ、すまん。
つい慌ててしまった。
ロディ
なあに? 僕なにか悪いことした?
衛兵
いや、そうじゃない。
話を聞きたかっただけだ。

いま、欠片の呼び出し方を知っている
…というような意味のことを、
キミ言ったよね?
ロディ
あ、うん。
お兄さんも、欠片探しやってるの?
衛兵
こ、ここだけの話だけどな。
衛兵
なあ、それで本当なのか?
本当に、呼び出し方なんてあるのか?
ロディ
あるけど…

ちょっと確認させて?
衛兵
な、なんだ?
何か代わりに欲しいものがあるなら、
構わず言え。何でもくれてやるぞ。
ロディ
ええー♪
ホント?!
ロディ
んーとんーと、じゃあねー…
ロディ
……あ、いけない。
そんなことはどうでもいいんだ!
衛兵
なんだ?!
気が変わったのか?!
ロディ
ううん、そうじゃなくて。
だって、呼び出し方って言っても、
ご褒美をもらって教えるほどの
ことじゃないんだもの……
衛兵
なんと!
ロディ
それにね…
衛兵
それに? なんだ?
ロディ
欠片に会いたがる大人って、
たいがい彼をいじめたがるんだもの。
衛兵
いじめる?!
まさか!
そんなこと、するわけがない!
ロディ
じゃ、なんでそんなに、
欠片に会いたがってるの?
それを教えて。
衛兵
そ、それは、
その、あれだ。
よ、要するに、……
衛兵
会うと、いいことがある、
って、言われているからだ!

というか、キミ知らないのか?!
ロディ
欠片に会うと、いいことが?

……あ。
それであの占い師も…?
衛兵
そうだよ! 誰も彼も、
欠片探しで走り回ってるんだぞ!
衛兵
さあ、教えてくれ!
俺はまだ、一度も欠片に会ったことがないんだ!
どうやったら、呼び出せるんだっ!!
ロディ
……わかったよ。
あのね、ごにょごにょ
…………
衛兵
…………
衛兵
………そんなことで?
ロディ
うん。
それだけ。
衛兵
そ、そうか…
いや、真面目に期待した俺が、
ばかだっ…
ロディ
あ、信じてないね?
ちっちっち。分かってないなー。
だから君は、彼に会えないんだよ?
ロディ
おっけー、それじゃ、論より証拠だ!
僕が実際にやってみるから、見てて!
衛兵
はぁ…
ロディ
…………
ロディ
…………
衛兵
…………
衛兵
……わかったよ、キミ。
欠片探しに我を忘れていた僕が愚かだった。
もう、いいよ…
ロディ
…………
衛兵
手間をとらせて、悪かったね。
それじゃ…
ロディ
ロディ
ちょっとちょっと!
なにスルーしてんの、お兄さん!
衛兵
はい?
欠片
…………
衛兵
あれ、君はどうしたの?
ずいぶんひどい格好だね…
大丈夫かい?
欠片
…………
ロディ
あ! そうか。
一度も会ったことがないなら、
分からないね!
衛兵
え…?

そ、それじゃ…
ま、まさか…
欠片
…………
ロディ
そうだよ!
ね、言ったとおりでしょ!
衛兵
ほ、ほんとに…、
心で念じただけなのか…?
何か細工があるんじゃないのか…?
衛兵
あ、あれ…?
ど、どうしたんだろう、
目から汗が急に……
ロディ
あー。
そのパターン、よくあるみたいよ?
衛兵
え?…
な、なに、パターンて( ;∀;)
ロディ
欠片に会った時の反応だよ。
人それぞれ違うんだけど、
ぼろぼろ泣いちゃう人もいる。
女の人に多いらしいけど。
衛兵
ううう……
こんな姿、恥ずかしいけど、
止められないよ〜
うわーーーーん(>_<)
レイラ
あらロディ。
大人を泣かせて遊んでるの?
悪い子ね。
衛兵
うわーーーー
見ないでくださーーーい(>_<)
ロディ
ああ、逃げちゃった。
せっかく呼び出したのに、写真も撮らないで。
レイラ
悪かったわ?
お取込み中だったかしら。

あら、欠片ちゃん。
ここにもいたのね。
欠片
…………
レイラ
皆があなたを一目見ようと走り回っているけど、
もうそんなレアキャラじゃないわよね?
ロディにだって、呼び出せるんだから。
ロディ
そういえば、そうだね。
そんな昔のことじゃないけど、
みんな欠片をいじめなくなったみたいだよ。
ロディ
うーん。
どうしてあの頃は、みんな欠片を嫌ってたんだ?
なにがどうして、こんなに人気者になったんだろ?
レイラ
うふふ。
状況の変化って読めないものよ。
それに段階的でも線形でもないし。
フレッド
その通りだね。
先が読めないから、面白いんじゃない?
レイラ
あらフレッド。
待ってたのよ。
フレッド
そう?
わりと時間どおりだったと思うけど…

あ、これが約束の品ね。
ロディ
うわー。
きれいな宝石箱!
レイラ
これが最後のコフレ・ノワールなのね?
間違いない?
フレッド
うん。
オレアルとグレーテに確認してもらったから、
間違いないと思うよ。
レイラ
そう。
あなたにしては抜かりがないわね。
ロディ
コフレ・ノワール?
あれ。どっかで聞いた名前だな?
レイラ
希少品よ。
扱っていた商人はごくわずかのはずだわ。
でも、もうすぐこの世界から無くなるの。
ロディ
へえーー!
そりゃすごい!
レイラ
それじゃ、サクッと行きましょうか。
フレッド
うん、準備OK。
ロディ
…………
ロディ
石の上に宝石箱を置いて……

……何をするつもり?
レイラ
見たらわかるでしょ?
ロディ
レイラさん、そのカナヅチは…
ロディ
!!!!
レイラ
───ちょっと!
危ないじゃない!
フレッド
ロディ、箱を置いてくれ。
ロディ
だめだめだめだめーーー!!
壊すくらいなら、僕にちょうだいっ!!
レイラ
なに言ってるの。
そんなことできるわけないでしょ!
ロディ
なんでさ!!!
レイラ
あなたに言ってもわからないわよ!
これはただの宝石箱じゃないの。
お宝コレクションにはならないわ、
あきらめなさい!
ロディ
けち!!!!
レイラ
───あっ!
フレッド
待てーーっ、
ロディ!
フレッド
ああ…
なんて足の速いやつだ…
レイラ
軽率だったわね。
あの子の前でやるんじゃなかった。



2- コフレ・ノワールと沈黙神


ロディ
ふー。
どうだい、ちょろいもんだ!
ロディ
それにしてもなんてきれいな箱だろう。
これを毎日眺めて過ごしたら、
さぞ幸せな気分だろうな!
赤シャツ
おい、君。
ロディ


だ、だれ?
こ、これは、初めから僕のもんだからね!
赤シャツ
そんな化粧箱に興味はないよ。
それより、連れに君のことを聞いてきたんだが。
赤シャツ
いっちょう俺んところにも、
欠片を呼び出してくれないか?
礼はたんまり弾むよ。
ロディ
欠片を…?
ああ、あの兵隊さんの友達かな?
ロディ
だったら、呼び出し方は彼が知っているよ。
教えたんだもの。
赤シャツ
ああ、それがな。
俺っちもやってみたんだが、
てんでうまくいかねえんだ。
赤シャツ
気がついたらよう、まだ欠片
会っていないのは俺だけになっちまった。
これじゃメンツが立たねえ、
何とか呼び出してくれないか!
ロディ
うーん、そうなの。
なんか、意外と難しいみたいだね?
あんなに単純なことなのに。
ロディ
おっけー。
それじゃ、やってみるよ!
赤シャツ
よっしゃ!
頼むぜ!
ロディ
まかしといて!
…………
ロディ
…………
ロディ
…………
赤シャツ
……うーむ。
けっこうかかるんだな?
簡単だって言ったわりには…
ロディ
………?
んんー?
赤シャツ
どうした?
ロディ
おかしいな?
いつもならすぐに現れるのに…
赤シャツ
おいおい、頼むよ。
……まさか、俺がここにいるせいだなんて、
言うなよな?
ロディ
いや、そんなことは…
ロディ
僕の力が、無くなっちゃったのかも??
うわー、どうしよう?!
赤シャツ
な、なんだってえー?
そ、そんな殺生なーー!!
ロディ
いやだいやだいやだ、
もとに戻しておくれ、
助けておくれよ―――!!!


……………………

ピキーーーーーン。


赤シャツ
…………
赤シャツ
おい、ここはどこだ?
ロディ
やだやだーーー
力が消えるなんて、
そんなのやだようーーー
赤シャツ
おいぼうず、しっかりしろ!
ロディ
───へ?
赤シャツ
急に、妙な空間に飛ばされたぜ?
おまえ何かしたのか。
ロディ
あ!
ここは……
ロディ
沈黙神の庭だ!
沈黙神
…………
赤シャツ
だ、だれかこっちを見てるぜ?
ロディ
なーんだ!
欠片を呼び出すつもりが、
本体のところに飛ばされたんだ!
赤シャツ
本体、だと?
ロディ
よかったー。力が無くなるどころか、
もっと大きな力が使えるようになったんだ、
きっと!
ロディ
ねえ沈黙神、そうでしょ?
僕が君を呼んだから、こうして…
沈黙神
…………
赤シャツ
…………
ロディ

あっ、おじさん、なにするの!
赤シャツ
…………
ロディ
ちょっと! 僕の宝石箱を、返してよ!
ロディ
…………
あ!


ヒューーーーー


ポチャ。

ロディ
ひどいや…
僕のお宝が…
赤シャツ
いいや。
これでよかったんだ。
ロディ
よかないじゃんか!!
なんだい、人のものを勝手に池に
投げ捨てておいて、その言い草は!!
赤シャツ
いいから、見ていろ。
ロディ
もーーーーー!!!


ブクブクブクブク……
…………

赤シャツ
見てみろ。
あの様を。
ロディ
…………うわ!


ゴボゴボゴボ……

ロディ
な、なに?
あの染み出してる黒いものは……
古い血液みたいだ、気味が悪い……
ロディ
宝石箱の中身って、あれだったの?!
ひゃー、開けなくてよかった!
赤シャツ
うむ。
あれは、古い人類の、
最後のうみだ。
ロディ
は?
赤シャツ
あの箱───コフレ・ノワールは、
死を恐れる人間の弱さと、
それを利して支配を行う悪人どもの
瘴気しょうきを吸い集めていたんだ。
ロディ
……ど、どうしたの、おじさん。
大丈夫?
赤シャツ
しかし、どちらももはや
この世界に存在しない。
だから、あれは処分してしまわねば
ならなかったのだ。
ロディ
そ、それで、
レイラとフレッドは……
ロディ
………ん?

もしかして、僕を連れてきたのって、
あの箱のせいなの、沈黙神?
沈黙神
…………
赤シャツ
………!
フ、フハハ、
フハハハハハハ!
ロディ
……もう、今度は大笑いして…

この人壊れちゃったよ?
赤シャツ
フハハハハ、
そう、そうじゃあ、ねえ。
そうじゃねえよ、ぼうず!
ロディ
痛っ!
叩かないでよ!
赤シャツ
ああ、すまんすまん、
何しろ気分がよくってな…

……ちきしょう、
そういうことだったのかよ!
くそったれめが!
ロディ
気分がいいようには、見えないよ?
怒ってるじゃん。
赤シャツ
俺はなんてバカだったんだ……
こんなちっぽけなはったりに、
さんざん振り回されてよう……
情けねえったら、ありゃしねえ!
沈黙神
…………
赤シャツ
フフフ、そうだな、
そのとおりだ。俺はちっぽけなんだよ。
いいじゃあねえか、だからこそ俺なんだ。
赤シャツ
ハハハハ!
俺ってやつは、なんて無力なんだ!
ああ、ありがたいぜ、
この無為無力って奴ァよう!
赤シャツ
ハハハハ………
ロディ
おじさん!
どこ行くの! ねえ?!
ロディ
………あ?


……………………

ピキーーーーーン。


フレッド
あ。
帰って来たよ。
レイラ
あら。
よくもまぁ、無事に帰されたものね?
ロディ
あ、レイラさん、フレッドさん!
あのぅ、さっきは、そのぅ、……
フレッド
いいよ。 箱は処分してきたみたいだし。
ロディ
あ、あれ?
見てたんですか?? 全部?
レイラ
当たり前でしょ。
私たちを誰だと思ってるの?
ロディ
は?
フレッド
ホントに知らないみたいだね?
オレアルから、聞いてない?
ロディ
ううん。
ロディ
ねえ、それより、さっきまで一緒だった
おじさん、知らない?
なんだか壊れちゃったみたいで、
心配なんだ……
レイラ
ああ、あの人ね。
無事に壊れたわよ。
箱と一緒にね。
ロディ
え、えええーーー?!
フレッド
心配いらないよ。
壊れたというか、元に戻ったんだ。
レイラ
そうね。言葉ってめんどくさいわね。
古い彼が壊れて、新しい彼が出てきたの。
間違ったものが消えて、正しいものが現れた、
でもいいわ。───とにかく、
ここでは全員に同じ事が起こってるんだけど。
ロディ
………あ。
欠片だ。
欠片
…………
フレッド
そうだ。
この子の出現率が上がったのも、
皆がこの子をいじめなくなったのも、
同じ理由なのさ。
レイラ
そうよ。
最初のうちは、自分を壊すものだと思って、
みんな彼を拒んでいたの。
それは確かにその通りなんだけど。
ロディ
そりゃそうだよ!
壊されたくないもん!
レイラ
じゃ、どうして今は、
そんな欠片を皆で追いかけまわしてるの?
ロディ
え……っと。
誰かがそういうゲームを流行らせた!

……とか?
レイラ
本当のことが分かったからよ。
みんな、間違った自分を壊して、
正しい自分に会いたいのよ。
ロディ
うーん。
でもそれじゃ、欠片がなんだかかわいそう。
割に合わない役回りなんだね?
フレッド
あはは、ロディは優しいね。
本体にそう言ってあげたら?
ロディ
僕がそんな役回りだったら、
ぜったいに文句を言うよ!
それか、うんとたくさんの見返りがなきゃね!
欠片
…………
レイラ
ほら、ロディ。
欠片があなたに語りかけてるわ。
静かにしてごらんなさい。
ロディ
………え、うん…?
ロディ
………
ロディ
………
ロディ
………あ、そうなの。

そのほうが、楽なんだね?
うーん、そうかぁ……
欠片
…………
レイラ
よかった。
わかったみたいね?
フレッド
さすがは本体の欠片だね。
衛兵
あーーー♪
ここにも、欠片みっけ!!
ロディ
あ、お兄さん!
レイラ
ああ、さっきの人。
欠片クエスト進行中かしら?
ロディ
ねえ、お兄さん!
友達のおじさんに会った?
あの人、大丈夫だった?
衛兵
おじさん?
だれのことだい?
ロディ
えっと、赤いランニングを着て、
ひげもじゃで、しわがれ声の。
彼も欠片……いや似たようなものに会ったんだけど、
そのあと壊れちゃったんだ。
……あ、いや、直っちゃったんだ。
衛兵
君、何を言ってるのかわからないけど、
赤いランニングのひげもじゃおじさんなんて、
俺の友達にはいないよ?
勘違いじゃないのかい?
ロディ
え?
だって、君から欠片のことを聞いて、
僕に会いに来たって言ってたよ?
衛兵
そりゃますますありえないね。
僕は君のことをほかのだれにも
しゃべってないもの。
衛兵
あ?
欠片がどっか行っちゃった?
また、探さなきゃ!

おーい、欠片ちゃーーん♪
ロディ
あ、ちょっと!
お兄さん!
ロディ
…………
レイラ
言ったでしょ?
箱と一緒に壊れちゃった
って。
ロディ
…………
ロディ
…………え?
レイラ
うふふ。
そういうこと。
ロディ
えええええええーーー???!
フレッド
あははは。
本体に一杯食わされたね、ロディ?
ロディ
そんなああああ!
そんなのいやだああああ!
レイラ
やあね。
そんなにショックだったの?
ロディ
だって、だって…
あのきれいな宝石箱が
………
ロディ
あんなひげもじゃの
汚いおじさんだった
なんてええええーーー!!!
レイラ
はあ?
フレッド
う、うーん?
〜〜おしまい〜〜



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